時代/地域/ジャンルで選ぶ
(選択を解除)(宮内公文書館)
昭和初期に撮影された新宿御苑内の御凉亭(ごりょうてい)(台湾閣)と目の前の池の写真(部分)。当時としては珍しいパノラマ写真である。御凉亭は,皇太子裕仁親王(後の昭和天皇)の御成婚を記念して台湾在住者から贈られ,昭和2年(1927)に竣工した。裕仁親王は大正13年(1924)4月12日より5月1日まで,台湾へ行啓しており,台湾側はそれに感謝の意を表すため,募金活動を実施し,御涼亭の献上に至った。戦災を免れ,現在まで新宿御苑に伝わる貴重な建物の一つである。
(宮内公文書館)
昭和3年(1928)4月17日に開催された観桜会での昭和天皇と香淳皇后。ご即位後,初めての観桜会であった。春に催される観桜会は現在の園遊会と同様の行事として,秋の観菊会(かんぎくかい)とともに内外の要人を招待する皇室行事であった。それぞれ桜と菊の観賞を目的にした社交の場として催されている。明治14年(1881)に吹上御苑で始まった観桜会は,明治16年から大正5年(1916)まで浜離宮で行われていたが,浜離宮は「狭隘(きょうあい)」との理由から会場を変更し,大正6年から新宿御苑が観桜会の会場となった。