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(選択を解除)(宮内公文書館)
明治5年(1872)9月12日に新橋鉄道館で開催された鉄道開業式の様子を写した写真である。明治2年(1869)11月,鉄道の敷設が決定されると,東京・横浜間の工事が始められた。開業式に先立つ,明治5年(1872)5月7日には,仮開業として品川・横浜間の旅客営業が開始されている。明治天皇も,7月12日に中国・西国巡幸の帰途,開業式に先駆けて横浜から乗車された。
鉄道開業式は,重陽の節句にあわせて9月9日に開催の予定であったが,雨天のため9月12日に延期となった。写真の右奥に写る建物が新橋鉄道館である。『明治天皇紀』によれば,当日は「霖雨(りんう)全く霽れ(はれ)、快晴にて微風(びふう)なし」とあり,晴天のもと大勢の人びとが,線路に沿って集まっている様子がうかがえる。
(宮内公文書館)
明治5年(1872)9月12日,横浜鉄道館で行われた鉄道開業式の写真。日本初の鉄道が新橋・横浜間で開業した。本写真から,式典や開業当初の駅舎の様子がうかがえる。神奈川県知事井上孝哉から大正10年(1921)に宮内省臨時帝室編修局へ寄贈されたもの。
(図書寮文庫)
富士山を各地から撮影した写真。もともとは大正天皇の御手許写真であったものが昭和12年(1937)に書陵部に引き継がれた。画像はさったトンネル(現在の静岡市清水区)から富士山を写したものである。写真に写っている鉄道の線路が単線であることが窺えるため,線路が開通した明治22年(1889)から複線となる明治31年7月までの間の写真であると推測される。
(図書寮文庫)
旧石見津和野藩主の亀井伯爵家の当主亀井茲明(かめいこれあき,1861-96)が,明治19年(1886)から5年間に及ぶドイツ留学中に収集したベルリンとポツダムの写真。画像は19世紀末に電化される以前のベルリン馬車鉄道の証券取引所駅。
この写真には右下に浮印があり,かすかに「1882 berlin」と読み取れる。証券取引所駅は1882年の開業で,現在はハッケシャー・マルクト駅となっているが,開業当時の面影を残している。