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(選択を解除)(図書寮文庫)
桂宮初代の智仁親王(としひと,1579-1629)による富士山の図。元和3年(1617)に描かれたもの。同年に親王が徳川秀忠に対面するために江戸へ赴かれた折に記された『江戸道中日記』によれば,親王は実際に富士山をご覧になったことが分かる。
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在原業平(ありわらのなりひら,825-80)とされる「昔男」からはじまる物語。本書は室町中期に写されたもの。画像は,男が「東下り」をする道中に,富士山を見て夏であるのに雪が降り積もる様を「ときしらぬ山はふじのねいつとてかかのこまだらに雪のふるらん」と和歌に詠じた場面。
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延喜5年(905)に成立した初めての勅撰和歌集。本書は享禄2年(1529)に三条西実隆(さんじょうにしさねたか,1455-1537)が書写をした。画像のうち,富士山が詠まれた和歌は「ふじのねのならぬ思にもえはもえ神だにけたぬむなし煙を」。富士山は和歌の世界では,実景よりも恋の歌に多く詠じられた。また,噴煙の有無にかかわらず煙を立てる姿が詠まれた。
(図書寮文庫)
天正10年(1582),豊臣(羽柴)秀吉が織田信長の三男信孝(のぶたか)に,本能寺の変後の動向を伝え,自身の活躍を訴えたもの。27ヶ条におよび,信長死後の織田家の相続を定めた清洲会議や,秀吉が明智光秀を破った山崎の戦いの顛末が記されている。秀吉の自筆ではなく,控えとして写したものか,後世に写し取られたものと考えられる。幕末・明治期の国学者谷森善臣の旧蔵。